山形市の視察テーマは議会改革と中心市街地活性化についてとし、宮古市では復興に向けた取り組みについて(復興計画・復興まちつくり計画)をテーマと致しました。
市川昭男市長とともに |
続いて、山形県市議会議長会会長をも務める加藤賢一山形市議会議長と面談、議会改革の先導的存在であり、我が校友であることからも大歓迎とのこと、気さくな雰囲気のなか視察に全面的な協力をいただいた次第です。
テーマの議会改革については、平成25年4月1日から議会基本条例が施行されたことから、それまでの取り組みと平成25年以降の課題等について報告致します。
・平成17年からは行財政改革・活性化検討委員会の設置、議員定数削減を決定(38人から35人へ、平成19年4月改選から適用)、報酬の時限的削減等を実施など。
・平成21年度からは、大型ディスプレーの議場内設置(一般質問時の補助資料や時間の表示)、平成22年度6月定例会から本会議のインターネット生中継・録画配信開始
平成24年度から予算・決算委員会、全員協議会をインターネット中継に追加、平成24年度からすでに導入していた会議録検索システムの会議録検索範囲を本会議、予算・決算委員会に加え、常任委員会にも拡大。
・平成23年度から24年度については、平成23年4月の改選後から各会派が議会基本条例制定の方向で合意、議会運営委員会の先進地や議員研修会の実施、
平成23年11月に議会改革検討委員会を設置し、条例の具体的内容を検討、
平成24年11月に条例(素案)に対する市民からの意見募集(パブリックコメント)を実施、議会基本条例(素案)の市民報告会実施、
平成24年12月定例会最終日に議会基本条例を本会議に提案し、全会一致で可決。(12月19日公布、制定)
平成25年3月までに議会基本条例の施行に関する規定め、平成25年4月1日から条例施行。
説明を頂く加藤賢一議長 |
・平成25年度は6月定例会から、議会基本条例に定める項目を実施。
①一般質問の選択制(一問一答方式、一括質問一括答弁方式)
②請願・陳情の意見陳述
③議会報および議会HPでの議案に対する各議員の態度の公表
議会報告会:4班編成、8か所4日間の日程で11月実施。
・時期改選(平成27年4月予定)からの適用内容
定数:35人から33人へ
報酬:3万円減(議長74万円、副議長69万円、議員64万円)
政務活動費:月額2万円減(月額10万円)
※議会基本条例とは、議会のあり方を市民に対して宣言するもので、議会の「最高規範」ともいわれ、議会改革の柱として全国各地の議会が制定し、執行部とのなれ合いを廃し、議会の役割を再定義し、公開度を上げて説明責任を果たすなど、活性化のための運営ルールを定めることが特徴となっています。
本市議会もこれまでの申し合わせ事項や先例慣習等を精査し成文化して、市民の期待に応えるべく、議会基本条例の制定に向けた取り組みを早期に開始すべきものと考えます。
テーマ中心市街地活性化についての取り組みについては、「山形市中心市街地活性化基本計画」の概要をもって報告と致します。
計画期間を平成20年11月から26年10月までとし、中心市街地区域面積は127haである。
1、大型店の撤退と郊外立地について
・昭和50年までは中心市街地への出店が上回っていたが、それ以降は圧倒的に郊 外へ集積
・ロードサイド、区画整理地内に大型店が相次ぎ立地、中心市街地では近年大型店 の撤退が続いている。
・隣接する仙台市への買い物客の流失傾向もみられ、中心市街地の小売業は売り上 げが減少。
2、中心市街地の課題
・歴史文化的資源等の多様な資源を活性 化に活かす
・新たな商業振興の展開
・街なかの居住環境整備を進める
・活性化の推進体制を確立する
3、中心市街地活性化の基本的方針
・「街なか観光」・「イベント」による賑わい の創出
・人の温もりを中心部に誘導する「街なか 居住」
・特色ある商業の振興
4、中心市街地活性化の戦略
・三つの新名所づくり(七日町拠点、山形まなび館拠点、山形ま るごと館 紅の蔵)
・街なか観光の総合的展開 ・イベントの総合的展開 ・人の温もり創出のための街な か居住への取り組み ・観光・イベントと結びついた商業の振興
5、中心市街地活性化の目標
・賑わい拠点の創出 ・街なか居住の推進 ・街なか観光交流人口の増加
6、取り組みの効果
事業の進捗状況(26年3月末現在)
・着手率 93,8% 81事業中、76事業が「完了」又は「着手済み」 ほか
県庁所在地であっても「中心市街地では近年大型店の撤退が続いている」「隣接する仙台市へ の買い物客の流失傾向もみられ、中心市街地の小売業は売り上げが減少」といった現状は、本 市の状況と酷似しており、活性化への施策の大半は本市に置き換えることのできるものであった が、何よりも計画遂行への関係部署の横断的縦断的連携とスタッフの指導性と旺盛な「やる気」を 大いに感じたところであり、このことが目的達成の成否を決めるものと思い、本市にも同様の期待 を抱きつつ大変意義ある視察となりました。
(資料は山形市よりご提供いただきました。関係者に厚く御礼申し上げます。)
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