東日本大震災により犠牲となられた全ての方々に対し謹んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈り致します。また、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
宮古市役所4階窓より |
報道によれば、被災被害状況は3月10日現在、死者1万5884人、行方不明者2633人(警察庁まとめ)、避難生活を送っている人は、今なお26万7419人いる(2月13日現在、復興庁まとめ)。また、仮設住宅での生活を余儀なくされている入居者は、10万2650人(8県で4万6275戸)と10万人を超え復興は遅れています。
宮古市役所にて、市議会議長の前川昌登氏、議会事務局長の上居勝弘氏より丁重なご挨拶を受けたのち、市総務企画部復興推進課長滝澤肇氏より以下に示す説明を受け、その後、議会事務局次長の佐々木純子氏の案内で現地視察を致しました。
1、地震発生と津波の状況
地震発生:平成23年3月11日(金)14時46分ころ、地震規模:マグニチュード9,0、市内最大震度:震度5弱、最大波到達時刻・高さ:15時26分・8,5m以上、最大遡上高:田老・小堀内地区37,9m(東大地震研究所発表)重茂・姉吉地区40,5m(学術合同調査グループ発表)
2、被災状況
人的被害:死者515人(死亡届出者406人、死亡認定者109人、うち消防職員4人殉職、消防団員16人殉職)、行方不明者97人(認定志望者含む)、負傷者33人、(2012年7月9日現在) 物的被害:家屋倒壊数9,088棟、被害箇所15,421箇所、被害総額約2,456億円
3、復興計画の骨子
5つの重点プロジェクト:①住まいの再建支援 ②みなとまち産業振興 ③森・川・海の再生可能 エネルギー ④防災のまち協働 ⑤災害記憶の伝承⇒すまいと暮らしの再建・産業経済復興・安全な地域づくり
4、地区復興まちづくりの進め方
地区ごとに状況にあった検討を行うため、沿岸部の被災地区33地区を、被災戸数の規模に応じて2つに分類 (1)全体協議型地区(被災戸数40戸未満で復興パターンが1種類程度)⇒個別に意向を把握し、まちづくりの方針を検討 (2)検討会立ち上げ型地区(被災戸数100戸以上で複数の復興パターンが想定)⇒地域住民で組織された検討会を立ち上げ、まちづくり便り等によって意見収集をしながら、まちづくりの方針を検討
5、地区復興まちづくり計画策定の流れ
第1段階(平成23年10月下旬~11月中旬):まちづくりの目標の決定、第1回地区復興まちづくり検討会→目標の検討、用地別の土地利用の検討
第2段階(11月下旬~12月上旬):目標達成のための手段・方法の決定、第2回地区復興まちづくり検討会→分野別の方針の検討、手段・方法の検討
第3段階(12月下旬~1月中旬):具体的な事業手法、スケジュールの決定、第3回地区復興まちづくり検討会→事業手法とスケジュールの検討、計画(素案)の取りまとめ
地区復興まちづくり計画(素案)内覧会:検討会の検討経緯、計画(素案)提示、検討会委員と地区住民の意見交換
第4段階(1月下旬~2月上旬):復興まちづくりの決定、第4回地区復興まちづくり検討会→計画案内覧会の報告、計画案の決定
⇒平成24年2月末 宮古市長に提言
6、関係機関との調整
平成23年度:監理調整会議⇒主催:国土交通省、参加者:学識経験者、国土交通省、復興庁、岩手県、宮古市 開催:1ケ月に1回 10回開催 主な調整:まちづくり計画の方法、国道、県道、防潮堤、JR、検討会の進め方、予算、工程ほか
平成24年度:連絡調整会議⇒主催:宮古市、参加者:国土交通省、復興庁、岩手県、宮古市
開催:2ケ月に1回 6回開催 主な調整:国道、県道、防潮堤、JR、行政案を事業化、予算、工程、都市計画の手続きほか
平成25年度:連絡調整会議⇒主催:宮古市、参加者:学識経験者、国土交通省、復興庁、岩手県、宮古市 開催:2ケ月に1回 主な調整:津波復興拠点整備事業
7、復興計画事業の進捗状況
田老地区区画整理事業現場にて |
88事業の着手率91%、「産業・経済復興」128事業の着手率97%、「安全な地域づくり」135事業の着手率93%
田老地区の区画整理事業 (1)概要:施行面積約19ha、総事業費25億円、計画人口600人 (2)これまでの取り組み:URと協力協定24年3月、事業認可25年5月、着工式同7月、用途の指定同10月、第1~第3回審議会同10月~26年4月 (3)今後の予定:第4回審議会26年、仮換地指定26年6月、工事完了28年3月
8、今後の課題
短期的課題:(1)早期整備に向けた関係調整 (2)資材、盛土材、残土、施行業者等の確保 (3)埋設物の速やか移転 (4)補償物件の短期間による調整 (5)仮換地後の対応
中・長期的な課題:(1)土地利用の具体化 (2)賑わいや雇用の創出 (3)新たなコミュニティの形成 (4)被災者の方々(特に高齢者)への再建支援を継続 (5)訪問者等へのきめ細かなサービス(景観やサービス)の充実により、全国のみなさんへの感謝の気持ちを継続させる取り組み
津波遺構保存への寄附金を募っています!
東日本大震災の津波により、壊滅的な被害を受けた「たろう観光ホテル」。宮古市は、甚大な震災の記憶を風化させることなく後世へ伝えるための「津波遺構」として、同ホテルを保存整備し長期にわたり活用したいと考えており、その財源として広く寄附金をお募っています。(ふるさと宮古寄附金申出書より)
問い合わせ・岩手県宮古市 総務企画室 復興推進課 電話:0193-68-9096
上記の内容は被災者及び宮古市の意に沿うべく、宮古市より提供された資料の一部を概略として示したものであります。資料を提供いただきました関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
0 件のコメント:
コメントを投稿